導入事例
審査効率3倍と元本割れゼロを両立――API連携による財務モデリング
ファンズ株式会社
AI審査部 部長 増田 健太郎様
導入前の課題
- 審査用財務モデル作成にあたり、財務データの手作業転記や財務モデル整備に3〜4営業日要していた
- 手入力とダブルチェックという、リスク分析の本質ではない作業時間が増大していた
- 案件数に比例して人員数が増加する構造になっており、作業効率化による利益率の改善が求められていた
ソリューション
- 証券コードと対象期間を入力するだけで、バフェット・コードAPI経由で財務情報を自動取得
- 自社の融資審査システムにAPI連携し、リアルタイムに開示情報を取得
- 「その他」に分類されがちなセグメント別売上の正確なマッピング
インパクト
- 財務モデル作成が「実質ゼロ」に短縮され、審査工数が従来の約3分の2に
- 一人あたりの審査案件数が3倍に効率化
- 営業部門が顧客アプローチ前に、大まかな融資可能額を把握できるように
元本割れゼロ※を貫く、貸付型クラウドファンディングのAI審査
個人投資家と企業をつなぐ、新たな資産運用の担い手
※2026年6月現在。将来の成果を保証するものではありません。
── 事業内容と、ミッションを教えてください。
ファンズ株式会社は、個人投資家と企業をつなぐ貸付型クラウドファンディング事業「Funds」を展開しています。累計募集額は1,000億円を超え、それに対する遅延・元本割れは、2026年6月現在で0件を誇っています。 (2026年6月現在。将来の成果を保証するものではありません。)
銀行の定期預金と株式・投資信託の中間に位置するリスク・リターンを提供する、新たな資産運用の手段です。
銀行の定期預金と株式・投資信託の中間に位置するリスク・リターンを提供する、新たな資産運用の手段です。
── 企業にとって、Fundsと銀行融資との違いは。
当社の与信判断では過去のトラックレコードや担保価値ではなく、事業成長性を考慮した審査を行う点が、一般的な金融機関と異なります。そのため、M&Aや海外進出など、新規事業資金などの資金ニーズにもお応えすることができます。それを可能にしているのは、企業の成長性を細かく評価し、将来どの程度の与信なら返済できるかを独自モデルで審査する仕組みです。
── AI審査部のミッションを教えてください。
目指しているのは、"デフォルト(貸し倒れ)ゼロ"です。ビジネスモデル上、リスクを負うのは投資家の方々です。投資家からの信頼がビジネスの根幹であり、この信頼を作り上げるために、可能な限り貸し倒れが発生しないことを目指しています。
もう一つは審査期間。他の金融機関との競合関係において、スピーディーに融資を実行することが求められるため、1か月以内の与信確定を目指しています。
もう一つは審査期間。他の金融機関との競合関係において、スピーディーに融資を実行することが求められるため、1か月以内の与信確定を目指しています。
手作業の財務モデル作成が、本質的なリスク分析の時間を圧迫
効率性と正確性を両立する手段が求められていた背景
── バフェット・コード導入前は、審査をどのように進めていましたか。
審査は大まかに3つのフェーズに分かれています。最初のフェーズでは企業の公開情報から財務モデルを作り、基礎的な分析を実施します。次に企業へのQA送付やヒアリング。最後のフェーズで、ヒアリングを元に財務モデルでストレステストを行い、社内議論の末与信を確定する流れです。
以前は、財務モデル作成にあたり他社の企業データサービスを利用していました。対象企業と期間を選んでExcelをダウンロードし、それを自社のExcelに移し替え、さらに審査用の財務モデルに合わせて勘定科目を手作業で移動し、最後に数字を一つずつチェックする。こうしたアナログな作業に3〜4営業日を費やしていました。
── どこに課題を感じていましたか。
与信確定までの時間と、財務モデルの品質が課題でしたね。
最初の財務モデル作成に追われ、リスク分析やディスカッションが後ろ倒しになってしまう傾向がありました。その結果、与信確定が遅延し、借り手企業が本来調達したいタイミングを逸してしまったり、競合金融機関が先に融資を実行し当社の機会損失が発生してしまうという課題がありました。
品質という点では、入力や仕訳をする人の知識や経験によって財務モデルの品質が変わってしまうことが大きな課題でした。本来はリスク分析に使うべきディスカッションの時間を、モデルの妥当性を検証する時間に圧迫されていました。
最初の財務モデル作成に追われ、リスク分析やディスカッションが後ろ倒しになってしまう傾向がありました。その結果、与信確定が遅延し、借り手企業が本来調達したいタイミングを逸してしまったり、競合金融機関が先に融資を実行し当社の機会損失が発生してしまうという課題がありました。
品質という点では、入力や仕訳をする人の知識や経験によって財務モデルの品質が変わってしまうことが大きな課題でした。本来はリスク分析に使うべきディスカッションの時間を、モデルの妥当性を検証する時間に圧迫されていました。
── データの内製化も検討されたと伺いました。なぜ断念されたのですか。
弊社では2〜3年だけでなく、リーマンショックやコロナ禍を含む過去10年、20年以上前の数値まで遡って見ることがあります。長期間で見ることで、その企業のリスク感度や事業リスクの取り方が現れて来るので、長期データを非常に重視しています。
内製化の検討を始めると、こうした長期間にわたる膨大な財務情報を収集・保管・管理し、継続的に更新し続けるのは困難であることが分かりました。
さらに、企業ごとの勘定科目をマッピングするハードルも高かった。どの科目がどこに対応するのかを整理するハードルは非常に高く、既存業務と並行して常に改修し続けるコストとマンパワーが現実的ではない。そう結論づけました。
内製化の検討を始めると、こうした長期間にわたる膨大な財務情報を収集・保管・管理し、継続的に更新し続けるのは困難であることが分かりました。
さらに、企業ごとの勘定科目をマッピングするハードルも高かった。どの科目がどこに対応するのかを整理するハードルは非常に高く、既存業務と並行して常に改修し続けるコストとマンパワーが現実的ではない。そう結論づけました。
データの漏れやイレギュラーのなさ、コストパフォーマンスの良さが決め手
正確な勘定科目の振り分けが決め手
── 導入にあたって、他にも候補はありましたか。
元々企業データベースのWebサービスから財務データを取得していたので、そのサービスとバフェット・コードの比較になりました。
当時のサービス内容・コスト・品質を総合すると、御社のパフォーマンスが非常に高かった。それが決め手でした。
── 特に「ここが良い」と感じていただけた点はどこですか。
財務モデリングに必要な財務情報の取得で、データ漏れやイレギュラーがほぼない。これを強く感じています。
当社にご相談をいただく企業の業種は多岐にわたります。他のサービスでは、1つの業種では使いやすくても、別の業界を調べると「その他」の勘定科目に多額が入ってしまうケースが少なくありません。導入前にバフェット・コードで様々な業界の勘定科目の振り分けを検証しましたが、精度高く振り分けられていました。ここに非常に魅力を感じましたね。
当社にご相談をいただく企業の業種は多岐にわたります。他のサービスでは、1つの業種では使いやすくても、別の業界を調べると「その他」の勘定科目に多額が入ってしまうケースが少なくありません。導入前にバフェット・コードで様々な業界の勘定科目の振り分けを検証しましたが、精度高く振り分けられていました。ここに非常に魅力を感じましたね。
審査効率が3倍になり、利益構造が変化
財務モデル作成が3〜4営業日から「実質ほぼゼロ」
── 導入後の効果は。
バフェット・コード導入前と比較して、審査工数を約3分の2まで削減できています。特に、初期の財務モデルを作る作業を大幅に短縮でき、これまで3〜4営業日かかっていたものが、実質ほぼゼロになりました。
現在は、審査システム上で企業の証券コードと対象期間を入力するだけで、財務モデルにバフェット・コードのAPI経由で財務データが自動的に入り、完成します。与信業務として、劇的な変化だと感じています。
現在は、審査システム上で企業の証券コードと対象期間を入力するだけで、財務モデルにバフェット・コードのAPI経由で財務データが自動的に入り、完成します。与信業務として、劇的な変化だと感じています。
── 人員体制への影響はいかがでしたか。
従来は、案件が増えるほど人を採用する必要があり、案件増に比例して人件費が増加するという構造でした。このボトルネックが解消されたのは非常に大きな効果です。手が空く分で、例えば海外のファンド審査など新規案件に充てることができています。
── 審査の質はどのように変わりましたか。
手作業による、財務モデルの品質のばらつきが抑えられたのは大きな変化です。
以前は人手でモデルを整理するため、作成者の慣れや知識によって会計基準の差異吸収や勘定科目の割り当てにばらつきがありました。このため、財務モデルの確からしさを検証するレビューに時間を割く必要があったのですが、このレビューは融資審査の本質ではありません。
バフェット・コード導入以降は、転記作業がなくなったので作業ミスを疑う必要がなくなり、勘定科目ごとの数字も信頼できるため、こうした財務モデルの正確性を検証するレビューが不要になりました。
それがなくなったことで、「この企業にはどういうリスクシナリオがあるか」、「融資の期間・金額はどの程度が適正か」といった本質的な議論に、より時間を割けるようになりました。
以前は人手でモデルを整理するため、作成者の慣れや知識によって会計基準の差異吸収や勘定科目の割り当てにばらつきがありました。このため、財務モデルの確からしさを検証するレビューに時間を割く必要があったのですが、このレビューは融資審査の本質ではありません。
バフェット・コード導入以降は、転記作業がなくなったので作業ミスを疑う必要がなくなり、勘定科目ごとの数字も信頼できるため、こうした財務モデルの正確性を検証するレビューが不要になりました。
それがなくなったことで、「この企業にはどういうリスクシナリオがあるか」、「融資の期間・金額はどの程度が適正か」といった本質的な議論に、より時間を割けるようになりました。
── 想定していなかった効果はありましたか。
意外なところで、営業の生産性にも貢献できています。
「この企業にアプローチしたいけどどのくらいの与信が可能なんだろう」という当たりをつけるために、かつては営業が自ら財務情報を収集して分析する必要がありました。今では財務モデルが簡単に作成できるので、営業も気軽に審査部に相談できるようになり、営業戦略への貢献ができていると思います。
「この企業にアプローチしたいけどどのくらいの与信が可能なんだろう」という当たりをつけるために、かつては営業が自ら財務情報を収集して分析する必要がありました。今では財務モデルが簡単に作成できるので、営業も気軽に審査部に相談できるようになり、営業戦略への貢献ができていると思います。
「人は意思決定するだけ」のAI審査プロセスを目指す
「攻め」に集中するため、品質担保という「守り」をバフェット・コードに任せる
── 今後、効率化していきたい領域や、目指す姿を教えてください。
バフェット・コードのデータにAIが組み合わさると、非常に面白いと思っています。今は財務情報の取得が中心ですが、そこに数字の変遷や、事業上に大きな動きがあった場合はAIで異常検知として掛け合わせ、企業が開示する決算説明資料と紐づければ、分析の精度はさらに上がります。
こうした仕組みが作れれば、最終審査会議のメンバーはイエスかノーの意思決定だけに集中できます。これが究極のAI化だと考えています。こうしたAI化を本気で推進するため、約1年前に審査部の名称を「AI審査部」へと改称したのです。
こうした仕組みが作れれば、最終審査会議のメンバーはイエスかノーの意思決定だけに集中できます。これが究極のAI化だと考えています。こうしたAI化を本気で推進するため、約1年前に審査部の名称を「AI審査部」へと改称したのです。
── 同じように審査業務での活用を考えている企業へ、メッセージをお願いします。
内製化を検討する際は、情報の管理に加えて、どれだけ責任を持って品質を担保し、維持し続けられるかが実は重要です。ここは見落とされがちな観点です。
本質的な議論や事業の成長という「攻め」に社内のリソースを充てるなら、品質担保という「守り」のための企業情報管理はバフェット・コードに担っていただく。この運用は非常に理にかなっています。
本質的な議論や事業の成長という「攻め」に社内のリソースを充てるなら、品質担保という「守り」のための企業情報管理はバフェット・コードに担っていただく。この運用は非常に理にかなっています。
ファンズ株式会社 第二種金融商品取引業 関東財務局長 (金商) 第3103号
一般社団法人第二種金融商品取引業協会 加入
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Fundsで取り扱うファンドは、元本が保証されているものではなく、欠損が生じる可能性があります。各ファンドの条件およびリスクの内容や性質の詳細は、重要事項説明書等をよくお読みください。
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