導入事例

未上場企業のソーシングを可能にし、調査時間を「戦略の時間」に変えるM&A改革

オープンワーク株式会社
社長室 室長 CoS 長洲 弘毅様
業種: 人材サービス 用途: M&A、IR 取材日: 2025年12月
導入前の課題
  • M&Aソーシングが代表の人脈や紹介に依存し、再現性が低かった
  • 買収候補の多くが、業種や事業規模等の情報が公開されていない未上場企業なため、条件から候補企業リストを作成するのが難しかった
ソリューション
  • バフェット・コードで、未上場企業を含む網羅性の高い候補リストを作成
  • 従業員数推移データを活用し、候補企業の組織化・属人化リスクを評価
  • 1,600以上の詳細な事業分類を使用し、目的の事業を展開している企業だけを選別
インパクト
  • 面談企業の約7割を自社ソーシングから創出できる体制を構築できた
  • 事前スクリーニング精度が向上し、面談や検討プロセスがスムーズになった
  • 調査にかかる時間を大幅に減らし、M&A後の相乗効果など本質的な議論に集中できるようになった

事業と社長室ミッション

戦略的アライアンス・M&Aを一気通貫で管掌

── まずは、貴社の事業内容について教えていただけますか。
私たちは「ひとりひとりが輝く、ジョブマーケットを創る」というミッションを掲げ、就職・転職市場で事業を展開しています。社員の口コミサイト「OpenWork」と、登録ユーザーに適切な仕事の機会を提供するダイレクトリクルーティングサービス「OpenWork リクルーティング」が2つの主要な事業です。最近では、蓄積されたデータを活用した「オルタナティブデータサービス」事業も開始しています。
── その中で、長洲様が所属する社長室の役割やミッションを教えてください。
社長室の主なミッションは、アライアンスとM&Aの推進です。会社の中長期戦略やプロダクトロードマップから逆算し、提携や買収の検討、およびエグゼキューションを行っています。ソーシングから、提携・出資・買収などの協業関係の検討、DD(デューデリジェンス)、PMI(統合プロセス)の想定まで、M&Aプロセス全体を一気通貫で担当しています。

また、新規事業の種の発見や選別を行うインキュベーションも社長室のミッションです。
アライアンス・M&A戦略

導入前の課題

事業シナジーを生み出す戦略的M&Aを進めたいが、未上場企業の情報が圧倒的に不足

── バフェット・コード導入前に感じていた、M&A推進上の課題は何ですか?
ソーシングを代表の人的ネットワークや偶発的な紹介などに頼っている状態で、システマティックに推進できていませんでした。また、「M&Aに積極的な会社」という認知がなく、M&A仲介会社から優先的に良い案件を紹介いただける状態ではなかったので、自社でソーシングする必要性を感じていました。
── 自社ソーシングに課題はありましたか?
最も困難だったのは、ターゲットとなる未上場企業の情報が不足していたことです。当社の事業規模からすると、M&Aの対象は主に未上場企業ですが、未上場企業の中から規模と事業領域がマッチする対象をリストアップするのは困難でした。また、個社の分析では社名を検索して調査していましたが、事業規模や成長性といった経営状況を把握できる情報が乏しく、調査にかける時間が負担でした。
── HR業界特有の難しさもあるのでしょうか?
はい、HR業界は小規模な事業者が多く、サブセグメントが多いことがソーシングの難易度を上げる要因になっています。

例えば、人材紹介業では社長一人や少人数で経営されている企業が多くあります。また、HR業界はサブセグメントが複雑化しており、紹介、派遣、RPO(採用代行)、あるいはHRテックなど様々な業態があり、複数の業態を営んでいる企業も多くあります。複数業態の企業であれば主要な事業は何なのかといったことが、既存のリストや検索だけで把握するのは困難で、時間がかかるものでした。
未上場企業の情報課題

バフェット・コードに決めた理由

レピュテーションと未上場企業の情報量が決め手に

── 導入にあたって、他のサービスと比較検討はされましたか?
社内の別部門で導入していた類似サービスと比較しました。そちらも素晴らしいサービスですが、我々がターゲットとする中小規模の未上場企業の情報量においては、バフェット・コードが優位だと感じました。

導入以前から個人的に気になった会社を調べる際にバフェット・コードを使用していましたし、スタートアップ界隈やVCの方々が日常的に使っているツールでしたので信頼感がありました。
── バフェット・コードの導入を決めた一番の理由は何でしたか?
月次の「従業員数」のデータと業種分類がポイントでした。人材業界のM&Aにおいて、私が最もリスク視しているのが「属人化」です。社長1人で売上のほとんどを作っているような会社だと、買収後にキーマンが抜けた瞬間に価値がなくなってしまいます。そのため、「組織化されているか」を見る指標として「一定の従業員規模があること」、「従業員数が堅調に推移していること」を重視しています。バフェット・コードではこのデータが経年で追えるのが非常に魅力的でした。

あとは未上場企業でも業種分類がされている点ですね。人材事業のウェイトが低い企業をスクリーニングする際に活用できています。
データプラットフォーム選定

活用シーンと効果

ソーシングやスクリーニングだけでなく、投資家コミュニケーションにも有効

── 現在、具体的にどのような場面で活用されていますか?
大きく3つの活用シーンがあります。

1つ目は、ロングリストの作成。対象領域を決め、複数の切り口で検索をかけて網羅的なリストを作成します。未上場企業の情報量が豊富で一覧性も高いため、ソーシングリストのベースとして活用しています。

2つ目は、個社の深掘りとスクリーニングです。会議中や会話の中で企業名が出た際、その場ですぐに検索して深掘りします。「従業員数が少なすぎるので今回は見送ろう」であったり、「良さそうなので詳しく聞こう」といった判断をその場ですぐにできるので、良い案件を逃さず紹介してもらったり、シナジーが見込めない案件を深追いせずに済みます。

3つ目は、他社のM&Aに関するIR発信の分析です。自社のM&A戦略をどう対外的に発信していくかを検討する際、「スライド検索」機能で他社のM&A戦略の見せ方や情報開示のしかたを分析し、自社のIR戦略に活かしています。
── バフェット・コードは、貴社のM&Aプロセスにどのような影響がありましたか?
自社でソーシングが可能になったことで、良い会社と面談できる機会が大幅に増えました。現在では、7割程度が自社でソーシングしたリストから面談しています。

自分たちでリストアップとスクリーニングをした時点で、戦略に沿ったリストになっているため、明らかにディールにならない企業との面談が減りました。さらに、スクリーニングを通じてアプローチ理由が言語化できているため、企業との初回面談と、それ以降の工程がスムーズになったと感じます。
── バフェット・コードは、社長室ミッション遂行においてどのようなインパクトがありましたか?
最も大きな変化は、「前工程」の情報収集時間を大幅に圧縮し、本質的な議論に時間を使えるようになったことです。

当社のM&Aにおいて本当に重要なのは、CPO(最高プロダクト責任者)やCSO(最高戦略責任者)との議論を通して、買収した会社とOpenWorkがどのようなシナジーを生み出し、ユーザー体験を向上させていくか、という戦略を描くことです。

導入前は、リスト作成や基礎情報の収集に膨大な時間を取られていましたが、今は調査にかける時間を本質的な議論に置き換えることができています。

今後の展望

企業価値向上や経営戦略へのインプットに活用していきたい

── 今後、バフェット・コードをどのように活用していきたいですか?
ひとつは、M&AのIRが株価にどのように影響するかを過去の事例から分析し、より戦略的にM&Aを活用していくことに挑戦したいですね。

もう一つは、隣接領域や競合企業の動向調査です。競合企業の事業展開や、アライアンス・M&Aの動きをキャッチアップすることで、自社の戦略をアップデートしていくことも重要だと考えています。
── 同じような課題を持つ方へメッセージをお願いします。
情報収集やリスト作成といった作業はツールで効率化し、経営陣と本質的な戦略議論に時間を割くべきです。M&A担当者が「担当」で終わらず、経営戦略の一翼を担う存在になるためにも、こうした武器を活用することをお勧めします。

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