導入事例
経営者との対話論点を即座に整理 ― 機関投資家による投資先エンゲージメントでの活用
アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社
サステナブルインベストメント部 ESGインテグレーション担当 江上 太朗様
導入前の課題
- 企業分析の際に複数ツールを行き来する必要があった
- 大手金融情報サービスのコストが高く、利便性に制約があった
ソリューション
- 事業内容、業績・財務、開示情報一覧から従業員数推移まで一元化された企業ページ
- ワンストップで分析が完結できるビルトイン指標と長期(17期)ヒストリカルデータ
- 上場企業のIRスライドを横断検索できる機能で他業界の取り組みを収集
インパクト
- 経営者との対話論点を効率的に洗い出せるようになった
- 従業員数推移のデータを活用し、投資先企業と人的資本観点の対話がしやすくなった
- 経営者に対して他社のベストプラクティスを提案でき、信頼関係の構築につながった
事業概要とサステナブルインベストメント部のミッション
運用資産総額約43兆円のアセットマネージャー
── 貴社の事業内容を教えてください。
アモーヴァ・アセットマネジメント(旧 日興アセットマネジメント)は、三井住友トラストグループの100%子会社です。日本を代表する資産運用会社の一つで、現在の運用資産残高は約43兆円。国内資本の企業でありながら、トップを筆頭に従業員の約半数をノン・ジャパニーズが占める「日本が本社のグローバルな運用会社」であることが特徴です。
── 所属されているサステナブルインベストメント部の役割は。
サステナブルインベストメント部は、「ESGインテグレーション」「エンゲージメント」「議決権行使」という3本柱で活動しています。私たちは長期的な視点で企業の経営姿勢や価値創造の持続性を評価し、可能な限り経営トップに働きかけるのがミッションです。
── 江上様の担当領域は。
私はESGインテグレーションスペシャリストとして、電力・ガス、トイレタリー、ゲーム・コンテンツ、Webサービス・メディアのセクターを担当しています。株式を保有している企業の経営者と対話し、中長期の企業価値向上に向けた取り組みをモニターしたり、働きかけを行ったりしています。気候変動に関しては、「Climate Action 100+」の共同リードとして協働エンゲージメントにも携わっています。
導入の背景
国内企業をワンストップでパッと把握できることが決め手
── バフェット・コードを使い始めた経緯を教えてください。
一時期個人で株式投資をしていたのですが、その頃から使っていました。その後、独立系エンゲージメントファンドに勤め、縁あってアモーヴァ(当時は日興アセットマネジメント)に入りましたが、その間継続利用しています。アモーヴァには複数の金融情報ツールがすでにありましたが、私がバフェット・コードの導入を推進しました。
── 現在の業務にご導入いただいた決め手は。
バフェット・コードはウェブアプリで動作が軽く、知りたいことがパッと出てくる。国内企業に特化して財務情報・マーケット情報が一覧として集約され、過去のヒストリカルデータもグラフィカルに表示されているところが使いやすいと感じます。
構造変化や業界内の位置付けが一目瞭然なのが良いですね。さらに、決算短信や統合報告書、適時開示まで、全てのIR資料が時系列で一覧化されているので、短時間で企業の状況を把握するのに適しています。
構造変化や業界内の位置付けが一目瞭然なのが良いですね。さらに、決算短信や統合報告書、適時開示まで、全てのIR資料が時系列で一覧化されているので、短時間で企業の状況を把握するのに適しています。
── 他の金融情報ツールとの使い分けは。
グローバルのデータベンダーはポートフォリオマネージャーの日常の取引の他時系列のバリュエーション相対比較、海外企業との比較分析や精緻なモデル作成や実質株主のリサーチなどで優れた点もあり実際に利用もしています。
一方、エンゲージメント担当の視点で、国内企業のヒストリカルな全体像を素早く把握するという用途では、バフェット・コードがウェブアプリで手軽に参照できることもあり、高頻度で参照しています。
一方、エンゲージメント担当の視点で、国内企業のヒストリカルな全体像を素早く把握するという用途では、バフェット・コードがウェブアプリで手軽に参照できることもあり、高頻度で参照しています。
投資先企業とのエンゲージメントを支える活用シーン
速やかに企業の置かれた状況を概括できる
── 企業との対話では、どのように活用いただいてますか。
毎年多くの企業対話があります。相手が資料を準備してくれることもありますが、客観的な情報ソースとしてバフェット・コードの画面を見ながら話すことも多いです。
バフェット・コードでその企業のページを開き、時価総額、ネットキャッシュ、B/S構造、セグメント利益の推移を確認しながら、「この会社が今どういう状況にあるか」を把握します。ROEのデュポン分解で、資産回転率が悪化しているとか、利益率が改善しているとか、そういった変化をひと目で把握して議論の入り口にできる。
初めてコミュニケーションを取る企業でも、10年分の財務推移を見ると企業の体質が見えてきます。仮に「1時間後にいきなり知らない会社と面談して」と言われても、バフェット・コードがあれば、すぐに切り口となる仮説を立てて臨むことができます。
バフェット・コードでその企業のページを開き、時価総額、ネットキャッシュ、B/S構造、セグメント利益の推移を確認しながら、「この会社が今どういう状況にあるか」を把握します。ROEのデュポン分解で、資産回転率が悪化しているとか、利益率が改善しているとか、そういった変化をひと目で把握して議論の入り口にできる。
初めてコミュニケーションを取る企業でも、10年分の財務推移を見ると企業の体質が見えてきます。仮に「1時間後にいきなり知らない会社と面談して」と言われても、バフェット・コードがあれば、すぐに切り口となる仮説を立てて臨むことができます。
スライド検索で他業界の知見を活用
── 特に印象的な機能を教えてください。
スライド検索は傑作だと思います。決算説明資料と中期経営計画をスライド単位でキーワード検索できる。
企業のCEO・CFOやIR担当は当然競合のことをよく知っています。エンゲージメントをする立場として、同じ業界の当たり前の話をしても「ありがとうございました」で終わってしまう。それよりも、他業界でこんな取り組みをしている会社がありますよ、という意外性のあるアイディアを提示することにこそ、マーケットを広く見ている価値があります。
法定開示は、企業分析に関わる人なら誰でも見ている情報なので差別化が難しい。でも、スライド検索なら、パワーポイント形式の決算説明や中期経営計画を横断的に検索し、効率的に企業に適切な提案をできる。
企業のCEO・CFOやIR担当は当然競合のことをよく知っています。エンゲージメントをする立場として、同じ業界の当たり前の話をしても「ありがとうございました」で終わってしまう。それよりも、他業界でこんな取り組みをしている会社がありますよ、という意外性のあるアイディアを提示することにこそ、マーケットを広く見ている価値があります。
法定開示は、企業分析に関わる人なら誰でも見ている情報なので差別化が難しい。でも、スライド検索なら、パワーポイント形式の決算説明や中期経営計画を横断的に検索し、効率的に企業に適切な提案をできる。
エンゲージメントでの「従業員数」の価値
── エンゲージメントの場面ではどのようにご活用いただいていますか。
私が担当しているWebサービスやゲーム・コンテンツの領域は、「人が資産」であるセクターです。プロダクト/サービス市場でも労働市場でも競争が激化する中、優秀で競争力のある技術やクリエイティビティを有する人材を惹きつけ、活躍してもらい、リテンションし続けられるかどうかは、中長期の企業価値に直結するマテリアルな課題です。
例えば、Webサービスの会社が「AIを導入して企業価値向上」と投資家向けに説明したとします。効率化に成功したら、人員を削減して企業価値向上を実現するつもりなのか、それともトップラインを伸ばして企業価値を上げるのか、という論点が出てきます。バフェット・コードには従業員数や一人当たり売上/営業利益の推移もグラフィカルに示してあるため、これを眺めながら経営者と対話すれば、彼らが一人当たりの生産性向上にどれだけ本気で取り組んでいるかを自然に引き出しやすくなっています。
例えば、Webサービスの会社が「AIを導入して企業価値向上」と投資家向けに説明したとします。効率化に成功したら、人員を削減して企業価値向上を実現するつもりなのか、それともトップラインを伸ばして企業価値を上げるのか、という論点が出てきます。バフェット・コードには従業員数や一人当たり売上/営業利益の推移もグラフィカルに示してあるため、これを眺めながら経営者と対話すれば、彼らが一人当たりの生産性向上にどれだけ本気で取り組んでいるかを自然に引き出しやすくなっています。
今後の展望
ベンダー依存低減とバフェット・コードへの期待
── AIの登場により、金融情報ベンダーとの関係性が変わりつつあるとお聞きします。
「貯蓄から投資へ」の流れの中でパッシブ商品の存在感が増しており、その帰結として運用会社が受け取る手数料には下降圧力がかかっていると理解しています。一方で、大手金融情報ベンダー各社は値上げを続け、円安もコスト増に直結しています。つまり、運用会社のマージンは両面から減少する構造になっており、この構造が自然に解消する見込みはありません。そんな中、ベンダー依存を下げていこうという意識は業界全体として見られます。
これはノンエンジニアの感想ですが、データベースさえあれば、AIでインターフェースをバイブ・コーディングで簡単に作れる時代に近付いていると理解しています。当社でも、社内用途のデータベースの構築とツールの開発は様々な部署で試行しているところです。
これはノンエンジニアの感想ですが、データベースさえあれば、AIでインターフェースをバイブ・コーディングで簡単に作れる時代に近付いていると理解しています。当社でも、社内用途のデータベースの構築とツールの開発は様々な部署で試行しているところです。
── その中で、バフェット・コードのようなベンダーにどのような役割を期待しますか。
ベンダーの立場で考えると、より業務プロセスに食い込んでいくサービスになるか、データベンダーとしての本当に得意な領域にフォーカスしていくかだと思います。
バフェット・コードには、専門領域に特化し続けて欲しいと思います。全部入りになろうとすればするほど、誰に向けたツールかわからなくなるというトラップがあります。どのユーザーの目線に立っているのかを明確にして、尖った強みを磨き続けることが重要なのではないでしょうか。
バフェット・コードには、専門領域に特化し続けて欲しいと思います。全部入りになろうとすればするほど、誰に向けたツールかわからなくなるというトラップがあります。どのユーザーの目線に立っているのかを明確にして、尖った強みを磨き続けることが重要なのではないでしょうか。
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